==リノベーションを行う際の大きな鍵となる建物の構造と工法==
既存の建物が木造、鉄筋コンクリート造(以下RC造)、鉄骨造または混構造なのかによって、できることが大きく変わってきます。また、柱で建物を支えるラーメン構造なのか壁で建物を支える壁式構造なのかによっても可能性と制約が変わります。
例えば、RC造のラーメン構造であれば間取り3LDKの空間の間仕切り壁をほとんど取っ払って1LDKに変更するといったことが可能な一方で、同じRC造でも壁式構造であれば構造壁を残す必要があり、ラーメン構造の場合のようにすんなりと大胆変更とはいきません。木造もしかり、柱と筋交いで構造をもたせる在来工法であれば比較的大きな間取り変更が可能ですが、ツーバイフォーのような壁式構造の場合には、撤去できる壁は相当限られてしまいます。
逆に間仕切り壁を設けて部屋を細かく区切りたい場合、RC造、鉄骨造であれば間仕切り壁を増やすことは比較的かんたんですが、木造の場合は構造強度上、新設壁設置の可否やその位置は既存の柱や構造壁の配置に大きな影響を受けるため、他の構造ほど自由にはいかないと考えた方がいいでしょう。
このように既存建物の構造や工法によって、改修できる内容や規模は様々になるので、制約を把握した上で、できる限り希望の改修を実現できるよう、工務店や建築家とよく相談してみましょう。